市内観光編

やっぱり少しは市内観光もしないとね、というわけではないが、オークランドを一日まわる。 ここへきてようやく東洋人、日本人の姿を見るようになる。

空港

翌朝再びカズに朝食を作ってもらい、おいしく戴いて気分良くパーマストンノース空港へ。ここでカズと別れて、二人だけとなる。二日間どうもありがとう!さて残された余り英語が良く分からない二人の運命は?

とりあえずは飛行機に乗ってオークランド空港に向かう。
オークランド空港についてから、とりあえず今夜泊まる GATEWAY ホテルに向かうことにする。もちろんホテルにどうやって行ったら良いのか判らないから、観光案内のニーちゃんに聞くことにするが、これが言ってることが良く分からない。どうやら電話してやるから表で待てという。何度も聞いた後でようやく判ったような気がしたので表で待つことにする。が、しかし30分待っても来ない。言うことが判らないニーちゃんにもう一回聞いても無駄だと思ったので、普通のバスの運転手に聞いてみたら、電話番号が判っているのならホテルに電話して拾いに来てもらえとのこと。案内のニーちゃんが掛けてくれている筈と言えば、じゃあここで待っておればよいと言う。こりゃあかんと思って公衆電話でホテルに電話したら、行ってやるから待てとのこと。何分と聞いたら10分との事で、確かに今度は10分で来た。やはりおのぼりさん二人では、いきなりうまく行かない。なんてこったい。やっぱり人に頼らないで自分でやらないと駄目だわ。

ともあれホテルに入って荷物を置いた後、旅行代理店から届いていたチラシを見ると、大橋巨泉のOKギフトショップなどというところでは迎えのバスを出すとのこと。ほほうと思って電話してみたが、GATEWAYホテルというのは知らないという。場所を言ってもどうもオークランド市街地でないと車を出したくない模様。要するに日本人観光客目当てなんだろうが、そういう人は僕らが泊まったようなビジネスホテルっぽい空港横のホテルじゃなくて、ヒルトンとか、市内のど真ん中の高級ホテルに車を出すといってるんだろう。
もう一軒の車を出すと宣伝しているところに電話をしてみても同様の返事。
ま、なんか足はあるさとホテルのフロントで聞くと、ホテルの表に出て待っていたら市内行きのバスが20分ごとに出ているとのこと。それを待つことにする。
しばらく待つと確かにバスが来て、乗ると $16 だと言う。でもこの運転手のおっちゃんの言うことも良く分からない。ううごめんよう。何度も繰り返して説明してくれたのを聞いていると、どうやら片道 $10 で往復 $16 と言っているようだ。帰りはどうなるか判らないので、片道切符で良いとようやく返事。何をするにも一苦労。

途中でバスをなぜか乗り換える事になっていたり、市内の真ん中を通らないせいで、ほんまに市内にいくんかいなとドキドキする。なんとかタワーのある所に停まったので、そこで降りた。これが話に聞いていたカジノのあるタワーか。今まで殆どビルを見たことが無かった僕らは、このタワーも含めて、ほほー、オークランドってのは都会だねえと思ったものだ。話を聞くと100万人都市なんだそうで、そりゃ都会だわな。

オークランド市内観光

ここでの市内観光は妻の一つの目的だったそうで、デューティーフリーショップに行くことにする。それからカズに教えられていたTシャツの店にも。と思っていたらスーパーを発見。面白そうなので入り、いろいろ物色。妻は途端に入り口のスターウォーズ日めくりカレンダーにはまってしまい、これを買うことに。ついでにキィウィ石鹸という訳の判らない石鹸を買うが、レジではマオリ系と思われる店員さんに「これって良いの?」と聞かれてしまった。
とりあえず昼ご飯と思い、通りにあったカフェに入ってホットサンドなどを食べる。やっぱりこの手のものはおいしい。
表通りを山車に乗った人達が騒ぎながら通り過ぎる。店員さん曰くはバリ島(ニュージーランドに近い)の人達のお祭りなのだそうで、島ごとに日を変えて一週間ほど続くという。

オークランドは北島随一の大都会で、100 万人都市だ。今まで田舎町ばかり回ったせいで、ビルなんか見なかったのだが、ここではさすがに高層建築が多い。デザインは個性的なものが多く、このあたりは日本とずいぶん違う。土地が広いからだろうか。コンピュータ、通信、電機メーカーなどのビルが目立つ。面白かったのは Novotel 社のビルの屋上からケーブルをつけて「ぴゅー」と降りる、と言うバンジージャンプまがいのゲーム?だ。これをさせてくれる、専門の会社があるらしくてなかなか笑える。
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幾つかの店でお土産その他を買うが、何より大橋巨泉のOKギフトショップというのが困りものだ。大して良いものを置いているわけではないし、どうも海外旅行帰りの日本人向けに、ちまちました小物、あからさまに安けない物を並べがちなので、他に並んでいる物まで安っぽく見えてしまう。どうも良くない。店員が日本語OKと言うだけで、それ以外は全然OKじゃないぞ。
通りがかった店で羊毛製品を売っているところを覗いたが、そこにあった羊の毛皮に僕はいたく心を引かれてしまった。ムートンってやつでしょうか。手触りのいいこといいこと。値段が結構する ($100 NZ over) のでどうも妻は気が乗らないようだ。しかし結局この日、妻の目当ての高級ブランド品は見つからず、結局僕は翌日空港で圧縮された状態にされた羊皮を一枚衝動買いしてしまうのだが。

スカイタワー

ちょっと離れたマーケットなどに立ち寄ったり、結構時間も経って、夕ご飯にしようかという事になった。暗くなってから余り歩きたくなかったので、バスが出る筈の例のタワーの中にあるレストランで食べることにした。

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まずはタワー見物ということで、展望台に上がってノドカに周りを見ながら歩くのだが、妻は高いところが苦手で、壁から余り離れないようにしている。島根に行ったときも、上がった灯台の手すり側には行かず、壁に張り付いていた。曰く「忍者の真似」なのだそうだが、そりゃ忍者に失礼だよ。
タワーの上で白人のおばあさん?に写真を撮ってくれないかと頼まれたのだが、どうも気の弱い人のようで、声が震えている。勿論良いよと返事をして渡されたカメラを構えたら、おじいさんの所に歩み寄るその姿が見事なへっぴり腰なのだ。「僕の妻といっしょだね」と言ったら笑っていた。やっぱどこの国も一緒やね。

ひとしきり景色を堪能して展望台を降り、店に入ったのだが、なかなか謎な店だ。店員は皆ディスコのニーちゃんみたいで若い。それに合う感じで、店は(貧乏チックな格好の僕らがちょっと遠慮するような)結構シックな雰囲気なのだが、なぜかニュージーランド名物的なかわいい蜂のヌイグルミが吊ってある。テーブルにはデカいトマトの形をしたケチャップ入れが置いてあり、思うにフィッシュ&チップスのジャガイモにかけてねと言うことか。つまりメニューにはチップスがあるのだ。この雰囲気でチップスか?
ワンガヌイのレストランで懲りているので、用心して一皿ずつだけ頼む。ワインリストも貰ったが、どれが良いか判らないから店員さんにグラスで選んでもらう。妻はチキン、僕はリゾットにした。
ドキドキしながら待つことしばし。その間に隣の中国人らしき夫妻のテーブルには前菜らしきカキ一皿と、なんだか良く分からないもの一皿が運ばれてきた。量的にも相当な物だが、それより盛り付けが前衛的だ。カキはまだしも、その良く分からない物の方はモノが三階建てになっている。とにかく派手な盛り付け。
が、僕らが頼んだ物はまずまず普通の盛り付けだった。せいぜい僕のリゾットにビート(砂糖大根、なぜか濃い赤紫色)を揚げた物が派手に振りまいてあるだけ。しかし量は相当に多い。特にリゾットの方は食べても食べても減らない。ああ一皿だけ頼んで良かった。

ところが僕らが食べている間に隣の中国人らしきテーブルには更に一皿ずつメインディッシュが出てきた。それも多い。げげーと思っていたらテキもさるもので、夫婦共に食べてしまった。そして更にサラダらしき(これまた前衛的な)一皿が。さすがにこれは食べきれないらしく、残していたようだが、それでも結構食べたようだ。すげえぜ。

カジノ

ひたすらくじ運も悪く、ギャンブルに縁もない僕たちだが、やっぱりカジノに寄っておこうと言うことになった。中に入ると観光客のような人達や、おじいさんおばあさんなどが多い。スロット中心だが、カードゲームやルーレットもある。
ぐるり一周して僕らは機械式のスロットをやったのだが、どうも駄目だった。あっという間に数十ドルすってしまい、やめてしまった。ほんとはもっと突っ込まないと駄目なんだろうけど。僕らの隣にいたお姉さんがちょうどスロットで大当たりしたようで、ピロリロっと電子音が鳴り渡るのに合わせて嬉しそうに踊っていた。すると店員さんがやってきて何やら処理している。パチンコ屋の打ち止め状態なのだろう。
因みにお金はコインでも紙幣でもなんでも直接スロットマシンに投入できる。面白いのは入り口でゴールドカードというのを作る事もできて、これをスロットマシンなどに差し込んでおけば大量にお金が使えるようなのだ。現金を持ち歩くことはないだろうから、きっとクレジットで幾らカードの中に入れるとか、そういう事をするんだと思う。ひょっとしてICカードだったかもしれないと思い、見たかったのだがさすがに作ることはしなかった。これをおばあさんがマシンに突っ込んで延々スロットをしている姿などはなかなか豪快だ。

タクシー

うだうだやっていたら遅くなってしまった。ニュージーランドは比較的治安の良い国と言うことだが、ちょっと失敗。バスの発着点と思われる場所に行くと20分おきと書いてある。行きのバスで往復チケットがあるくらいだから、とにかく待っていればいいだろうと判断してとりあえず待つ。来るバス来るバスに空港行きかと聞いたら全部違うという。20分待って来なかったので、諦めてタクシー乗り場でホテルの場所を伝えて値段を聞くと、$20 - $25 だと言う。それじゃあと頼むと、実際 $27 くらいだった。なあんだバスと変わらないじゃないかと憤慨。くそーさっさとタクシーに乗ればよかった。
しかしこのタクシーの運ちゃんはホテルを目の前で見過ごしてしまい、見逃したよ、と言ったらごめんごめんと慌てて U ターン。きっと GATEWAY ホテルなんて誰も知らないんだろうな。

帰り着いてふうと一息。ゆっくりシャワーを浴びて、おやすみである。

つづく