我々が行ったのは10月、つまりニュージーランドでは春にあたり、丁度花が咲き始めている。 ぼのぼのツアー専門の我々は今回の旅行を庭園ツアーと決めていた。
次の庭園は山の上だった。町から山に登る道をひたすら走る。道路を子供連れの七面鳥が歩いていたりしてなかなか笑えるのだが、頂上にたどり着いたらそこにはヤギが。お友達になろうかと思ったらちょっと大きくてびびる。
なかなか広い庭園で、入ったところが前庭なのだが、これがまた手入れが行き届いている。
ふと右を見るとそこには何故だか馬並みの大きさのラマが居る。ラマ?なんでラマ?このラマを飼っている謎の家庭が目指す庭園で、確かにラマが飼えるほどの大きな庭園だった。趣味でラマを飼える芝生付き庭を作れるとは。。。まさか実用じゃないよね。ラマって何か役に立つの?他にも白孔雀、孔雀バト、白鳥、金鶏、キジと、どうも役には立たないような奴等がいっぱい居る。なかなか良いセンス。置いてあるカカシはまるでツッコミを入れている漫才師のようで、関西人トリオは敏感に反応してしまった。この庭園のデザイナー、なかなか出来るな。
因みにこのラマ君は役に立たないどころか、お友達になろうと近づいた僕らを見ると軽やかに走り寄ってきて「ふがっ」とでかい鼻息で威嚇するのだ。そして睨み付けた後再び軽やかに走り去る。それはなかろうに。
それはさておき、何より庭の裏から見た景色は素晴らしかった。180度見渡す限りの山並み。個人宅でこのパノラマというのは実にうらやましいが、でも結構高い山だし、冬は寒いんじゃないかな。
(132KByets)
観光案内には、ここには巨大セントバーナード犬が居るとあり、これとお友達になるのが一つの楽しみだったのだが、彼らとは会えなかった。遠くその姿をちらっと見たにとどまり、うーん、残念。
(哀愁ただようカズの後ろ姿)
山を下りて再び町(と言っても家が10軒ほど)に戻り、売店っぽいところで昼食。天気が良いので表で食べることにするが、この店の店頭においてあるサンドイッチがまあ巨大で、並みのハンドバックぐらいはある。誰が食べるのよと思いつつ、チーズバーガーとベーコンバーガーを頼む。まさかこんなサイズは出ないよなと念じつつ待つと、幸い妥当なサイズのものが渡された。しかしいっしょに頼んだチップス(ジャガイモを揚げたもの)はさすがに多かった。新聞にくるまれたサイズはやっぱりハンドバックサイズ。まあおいしいからいいけどね。
三つ目の庭園はこれまた山の中で、途中オフロードドライブになる。元々ダルなハンドリングなので、かえって問題無し。道中ではタラナキ山が綺麗に見えて、なかなかよろしい。
しかし閉園時間が午後4時という事が判明してあせる。気がついたときには既に15分前だが、まだ20Km以上あるじゃないのよ。この季節、ニュージーランドは午後8時すぎでもまだ明るいので、僕らは時間間隔が狂っているのだ。
着いたときはもう4時を超えていたのだが、家のおじさんは問題無く見せてくれて良かった。ここが最もイギリス庭園風で、山の斜面を使って階段の周囲に見事な飾り付けが施されていた。花も多く、色も鮮やか。
面白いのは下の方にスギやシダなどのニュージーランド原生植物が多く生えていたことだ。植えたのか、元からあったのか、とにかく巨大なシダ系の植物が生えている。
他の庭園でも幾らかは植わっていたが、ここほどではない。
のんびり庭園を満喫した我々は、再びドライブを続けて宿泊先、パーマストンノースのカズのフラットへと走った。
お手製(?)晩ご飯を食べて、ふうと一息ついていたら、ビールをのみに行くことになった。フラットでは酒はだめなのだそうで。
キャスティーンも一緒に行くことになり、バーでビールをちょろちょろ飲んだのだが、この時ニュージーランドに来てはじめて若い人の団体を見た。パーマストンは学生の町なのだそうで、若い人がたくさん居る。ちょうど週末の夜ということもあって、飲んでみな騒いでいるのだが、その姿を見ると若い人はどこの国でも皆いっしょねと思ってしまった。元気でよろしい。
ところがキャスティーン曰くは、確かに若い男は居るが、若すぎて、自分に合う年齢の良い男が居ないとの事。それ以上年上の男と言うと、これがまた年上過ぎて駄目なのだと。しかも学校が休みになると店は皆閉まり、パーマストンはただ退屈なだけの町になると言う。
そんなこんなでパーミィ(パーマストンノースの略称)の夜は更けて行くのであった。