トラブルかな?と思う前に
いまどきのバイクに乗りなれた方が CBX に乗ると、いろいろ出来の悪いところなどで驚く事があると思います。 でもトラブルかどうか、まずはこちらをご覧ください。
しばらく走るとエンジンの下の方から白煙が出る。
オーバーヒートぎみのようですね。
エンジンの温度が上がりすぎて、エンジンオイルが気化しはじめると、気化したオイルが白煙としてエンジン下部に開いたブリーザパイプから吹き出してきます。
エンジンオイルの量は適正でしょうか?また、エンジンオイルを高温向けのものに変えてみてはどうでしょうか。それでも出るようなら別の原因でオーバーヒートを起こしている可能性があります。
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エンジンオイル
しばらく走るとアイドリングがどんどん上がりはじめる。
空冷エンジンではエンジンが温まるとアイドリングが上がる傾向にあります。自然な事で、問題ではありません。暖まった状態で適正なアイドリングになるように調整するのが良いでしょう。温度が上がりすぎないようにするために、エンジンオイルを変えるという手もあります。
水冷エンジンでは、エンジン内部の温度調整がうまく行って、こういうことが気にならないのですね。
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アイドリング
エンジンオイル
オーバーヒート
しばらく走って止めると、エンジンがキンキンきしむ音がする。
エンジン全体の温度が上がったために、金属が熱膨張して、つなぎめがずれたりする音です。
飛ばしたり、渋滞に巻き込まれたりしてエンジンの温度が上がりすぎた時に、こういう音がします。特にオーバーヒートというほどの問題では無いので、気にしないでください。自然な事です。簡単にこういう事になるのなら、アイドリングが高すぎないか見たり、エンジンオイルを高温用に変えてみるなどの手段を考えましょう。
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アイドリング
エンジンオイル
オーバーヒート
エンジン回転数が上がりすぎて、ギャーンと大きな音がした。(けど、今は大丈夫)
シフトダウンに失敗したり、逆にシフトアップの時にアクセルを開けすぎてクラッチを握ったりすると、簡単に「ギャー」とかんだかい音がします。オーバーレブを起こしているのです。手違いで一瞬なったくらいではどこも壊れませんから安心してください。
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オーバーレブ
「あの」音がしない。
CBXの排気音は独特の「フォーン」という音で、これが人気の的でした。特に 3000rpm 程度の低回転で良い音がするのが特徴です。回せば大概の直列4気筒は良い音しますからね。
この音はまるで楽器のように調整がうまくいっている時にきれいに鳴るような気がします。さまざまな原因でこの音がなくなっていくと思いますが、私の場合は低回転では「あの音」が出ないが、回せばちゃんと鳴る、という状況でしたが、バルブ間隙(かんげき)調整をすれば大抵元に戻って、また数千キロはその音が出ました。
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バルブ
ホイールを洗っていたら赤茶色の粉がブレーキ部から流れ落ちてくる。
心配要りません。洗っていたら落ちてくる赤茶色の粉は鋳鉄ブレーキの錆びの粉で、大量に流れ出ますが、特に問題はありません。
水に濡れる事も特に問題ないと私は思っています。どうせ雨の中を走れば水は容赦無く流れ込みますし。 せいぜい気にせずにホイールはじゃぶじゃぶ水洗いして、ピカピカにするのが良いと思います。折角アルミの綺麗なホイールなのですから。私は数年間、走る度にブレーキ部に水を流し込んで錆びの粉を流しまくっていましたが、問題ありませんでした。
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インボード・ブレーキ
吹き上がりがいまいち(のような気がする)。
バルブ間隙やキャブレター調整などが必要なのかも知れませんが、 まずはエアクリーナをチェックしてください。詰まっていると思うならとりあえず交換するのが良いでしょう。
しかし何より今のバイクほどの吹き上がりは期待しないでください。当時としては出色のレスポンスでしたが、年代相応に性能は元から悪いのです。
また、回転計の針の動きは機械式ですので当然ゆっくりです。特に回転数が下がるときは顕著です。いまどきの電気式の回転計のようにパッとは戻りません。これは回転計がついてこないだけの事です。音を聞いて判断するのが正解です。
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エアクリーナー
回転計
おまけ(素朴な疑問編)
キャブレターのフタの色が内側二気筒分と、外側二気筒分で違う。
さては適当に違うパーツで修理したのでは?という心配はしないでください。元からそう言うものです。(少なくとも'82頃では。)
燃料タンクを外すと見える内側キャブレターですが、蓋部分のパーツは外側のものと違うものが入っています。内側のものはきれいなメッキが施してありません。恐らく外側のキャブレターと違って普段見えないからでしょう。
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