二年ほど前に、当時十二歳だった君に作文の添削をしたことがあったが覚えているか?
その時の添削文を発掘したので、僕の大人げの無さの記録としてここに残しておく。
僕の一番好きなゲームは、スプラトゥーンです。そのゲームはインクを使って、エリアを塗って、大きく塗って、塗った面積を競うゲームです。そしてインクを相手に当てると倒せたり、インクを使いすぎると、インクがなくなって塗れなくなります。そしてサブとして、インクの消費量を少なくする物などがあって、やっていくと結構奥の深いゲームです。いまでは、お父さんと一緒にすごく楽しんでいます。もっと面白いゲームが出て、お父さんと楽しみたいです。
結論(主張)が最初に書かれていることはスバラシイ。
この文で伝えたい内容は以下と読み取れる。(それが読み取れるだけでも素晴らしい)
ここで最も伝えたいことは「このゲームの奥の深さ」だろう。スプラトゥーンを紹介することも、ゲーム内容を説明することも、すべてはそのためにあるのではないか。つまり「スプラトゥーンは奥が深い」ことがこの文章の骨となる。
スプラトゥーンの奥の深さにつながるものとして書かれた要素は以下のとおり。(この字体は説明されていないが推定できること。この字体(斜字)は推定できないこと。)
これらの要素を短く書き出して、それらが「奥の深さ」につながるものとして出されていることは素晴らしい。感心した。
しかし上の5つの要素がつながっていない(どう関係しているから奥が深くなるか説明されていない)ことがとても惜しい。
また、「結構奥が深い」の「結構」に、実は具体的に説明すべき大事なことを押し込んでいる(説明せずにゴマかしている)ように思われる。
できるだけ原文を残して、これを改善する。
つまり「うまく塗るための仕掛けが多く用意されている」ことと、「それらのバランスを考えてやらないと強くならない」ことが説明に無い。しかしこれが「奥の深さ」そのものなのではないか?
new. の文を6.の直前にもっていく構成もあり得る。特に大差は無いが。
以上
2018.07.02