ネットワークに永久に残るドキュメントを作ることは出来るのだろうか。
今日、永久ドメイン yutaka.yasuda.6443.jp.inf を取得した。僕個人が死ぬまで、いや死んでからも使える、僕個人をネットの中で識別するためのidが僕には必要なのだ。僕の原稿やデータは既にあちこちからリンクされているし、あちこちに僕のメイルアドレスは埋もれている。
実際僕のメイルアドレスは紙にも焼かれてしまっているから、図書館が未来永劫保持する可能性は高い。永久ドキュメントへの登録が簡単な今、infドメインを取得して、今後の電子情報はそれで作っていこうと思うのは当然だろう。
元々未来永劫使える可能性の高かった jp ドメインも、汎用jp ドメインとともに導入された紛争解決手段によって企業など一部の金持ちの圧力によって奪い取られる可能性が高くなってしまった。先願主義をまっとうする inf ドメインこそが今のネットワークで個人の独立を確保する唯一の手段なのだ。
こういう風にならないものだろうか?ネットで不変の識別子を手に入れる事はそんなに難しいのだろうか?
.jpも.comも、みんな奪いあって戦うことになるのだろうか。その姿は.tvドメインの競争売買とたいして違わないように見える。10年も経てばそれらのドメインで示されたドキュメントのobsolete率、つまり事実上のノイズ率は極端に高くなっているだろう。
ドメインが無いだけならまだしも、探しに行けば違う情報が表示され、メイルを送れば違う人に届いてしまう。どうせドメイン名が同一なのだから似たサービス、似た名前の個人に届くわけで余計タチが悪い。自分が探している情報がそれなのか、その人なのか、それとも良く似た違うものなのか、どうやって区別を付けたら良いんだろう?
こんな風にでもしない限り永久ドキュメントを作ることはできないのだろうか。図書館が出来て以来、紙の世界では僕らは永久ドキュメントにかなり近いものを手に入れている。デジタルの世界ではそれは望めないのだろうか?
2001.02.19