大きさを制約するものは何か

小ささを求めると、キーボードはバーチャルなものになる。エアタイプの出現だ。
Keywords: [ ウェアラブルコンピュータ, エアタイプ, タッチタイプ ]

ウェアラブルコンピュータがどこかで研究されているらしい、膝に発電機を添えて、しゃがんで立てば何ミリワット発電できるか考えているとか。楽しい話だ。

ところで身に付けて使うデバイスはどこまで小さくできるだろうか。一般のコンピュータに関して、大きさを制約するものは何だろう。恐らく最後まで残る大きなデバイスはキーボードになるだろうと僕は高校生の頃に考えていた。マンマシンインタフェイスのある種の限界だ。
ではキーボードはやはり空打ちするのが一番ということになるんじゃないだろうか。タッチタイプならぬエアタイプである。指の動きを知るセンサは恐らく手首あたりに付けるだろう。

そこではキーボードはもはや実体を持たないバーチャルな存在となり、ソフトで記述できるものになる。自分の指にあわせて、カスタマイズできるようになるのだ。カウボーイが自分の鞍を新しい馬に乗せ替えるように、キーボードも持ち歩こうというようなアイディアは、自分のキーボードの(空間)配置データを持ち歩くことで実現されるのだ。

(音声入力などは長文の入力には向かない。僕は一日喋ったらノドが枯れるが、一日タイプしたら翌日指が筋肉痛という経験はない。)

自分の膝、または宙をタイプする人が通勤電車に並ぶ日は来るのか?ポインティングデバイスは当然指揮者のように宙を泳ぐ人差指なのだろう。すごい光景だ。クールだ。



Yutaka Yasuda

1999.04.10