Cinema Review

ブレード 刀

監督:ツイ・ハーク
出演:ウィン・ツァオ

刀鍛冶の娘と、2人の弟子。彼等は復讐と決闘の場である約束の地へと知らぬうちに導かれて行く。

くはぁ。凄いもん観ちゃいました。これは凄い。
もう、全編アクション。普通の場面にも無駄にアクション要素が漲ってます。どんなシーンにも、必ずと言って良い程、人間の体がしなやかに機敏に動く瞬間の美しさが写し出されています。
そして、全てはラストの壮絶なアクションへと集約されて行くのです。やるなら、ここまで徹底して欲しいですねぇ。実は、実験映画なのかもしれないってほどアクション。

内容はいわゆる時代劇チャンバラ・アクション映画なんですけど、場面や設定が独特のアイデアに溢れていて、観ていて凄く楽しい。マカロニ・ウェスタンの中でチャンバラという雰囲気が『子連れ狼』『座頭市』っぽいです。なんか劇画調の雰囲気も。
後、画面内の色使いも、かなり意識され、計算された美しさを感じさせます。決まってるシーンはかなり良いです。
ストーリーには、深みとか驚きなどは微塵もなく、構成もちょっと(かなり?)壊れてますけど、いいんです。そんな事気にしません。この映画に関して言えば、かっこ良ければそれで良いのです。

生まれて初めて香港アクション映画を観て、美しいと思いました。
いいわ、これ。

Report: Jun Mita (1999.06.22)


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