Cinema Review

マーズ・アタック!

Also Known as:Mars Attacks!

監督:ティム・バートン
出演:ジャック・ニコルソンナタリー・ポートマングレン・クロース、ピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックス、ダニー・デビートルーカス・ハースリサ・マリー

思い出したように火星人が襲来!あちこち飛び回り熱線銃で片っ端から焼き殺す彼等に打つ手はないのか?

トホホホホ。当然と言えば当然のティム・バートンのトホホな大作である。こりゃもう見るしかないよね。そして見てもどうにもならない事がハッキリしてる、でもやっぱり見るしかないと言う、まるで催眠術のような作品である。さすがティム・バートン。

果たしてその通りに僕は見に行った。だってティム・バートンで火星人襲来とあれば見るしかないではないか。オープニングに冗談のような円盤がいっぱい出てきた時点でもう大満足。期待通りにショーもない火星人がピョンピョン現れて、辺り構わず「キロリロキロリロ」と熱線銃を撃ちまくるのだ。

どんなにキャスティングが豪華でも、どんなに予算を取ってても、ティム・バートンはきっとそんな事は歯牙にも掛けてないんだろうなと思ってしまう。まあティム・バートンに僕が期待することは、彼がティム・バートンらしさを極めて欲しいという事だけなのだけれど。

ところでナタリー・ポートマンが結構出ずっぱりなのは嬉しかった。『レオン』以来結構注目しているのだ。僕が一番気に入ったキャラクターはしかし彼女ではなく、リサ・マリーというモデル出身の女優さん(目下のところティム・バートンの恋人)扮する実にアヤシゲな女(に化けた火星人)である。その歩き方のヘンな事ヘンな事、最初手の動きをCG合成かと思ってしまうくらい見事な違和感だった。その動きを見終ってから真似しようかと思ったけど全然出来なくて残念。彼女、本当に美人なのだが、全く最初から最後までヘンな動きで統一されていてカッコ良かった。

それにしても情けない映画だ。トホホホホ。頭の中をまだあの火星人が走り回って、やたらめったらキロリロキロリロ・・・

Report: Yutaka Yasuda (1997.04.08)


[ Search ]